神聖ローマ帝国

 この本は、神聖ローマ帝国という何とも言えないよく分らない国を概説してくれる本だと思って買いました。だって題名が神聖ローマ帝国だし。

 さて、読み始めてみると、確かに西ローマ帝国の帝位がカール大帝に戴冠されるところから話が始まるのですが、著者の何だか「フザケタ」口ぶりでどんどん、この国が「神聖」でもなければ「ローマ」でもなければ「帝国」でもない様相を呈してゆく有様が語られるわけです。

 ドイツに国家の歴史はあったのか、と言う刺激的なお話しにまでつながってしまう神聖ローマ帝国のお話し。

 教訓は「長生きすれば、神はその敵を取り除いてくれる(笑)」でしょうか。
 あと、ニセ文書も追認されればレジームになる、とか。

 なかなか面白い本でした。

 

神聖ローマ帝国 (講談社現代新書)

神聖ローマ帝国 (講談社現代新書)