はじめまして

これで、僕おそらく僕が死ぬまでずっと用いることになる「はじめまして」となる。 このブログが遅々としていても、僕が44歳を超すまで存続するとは思ってはいなかった。 2015年が何の年か、改めて書くのは気恥ずかしいが、僕は少なくとも、2015年のリアルな…

昔のはじめまして(今は古い情報になっています)

「綾金庫裏耶」(あやがねくりや)、申します。 書評を中心のblogです。本・読書についての雑談もたまに書きます。 これからもよろしくお願い申し上げます。 twitterはayaganekuriyaでやってます。 行政書士橋本事務所HP「行政書士橋本事務所へようこそ」(削…

お久しぶりです

読書について、今後は「東京裁判研究」を少しづつしてゆく予定ですので、その内容を載せてゆきます。 以下は投稿済みのFacebookの記事を補正して転載。 僕の20歳のころからの政治的屈託や悩みをある程度解決するために何が必要かずっと考えてきたが、本格的…

これならわかる 日本の領土紛争

これならわかる日本の領土紛争―国際法と現実政治から学ぶ作者: 松竹伸幸出版社/メーカー: 大月書店発売日: 2011/08/01メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (7件) を見る 松竹伸幸氏はかつて日本共産党の国会議員候補を務めた人物です。超左…

同時併読

お久しぶりです。 昔は、同時併読が苦手で、一冊の本を一気に読みきらないと気持ち悪く、また、一冊の本も時間をかけて精読するのは極めて苦手でした。要するに、根気がないのでしょう。それは今も変わりませんが。 このごろは、また本を読もうかなと思い、…

著作権と古本屋

ブックオフ亡国論的な発言をする著述家をよく見かける。 『みんなブックオフで本を買ってると、新本が出なくなるよー』的なことを言う。 さて、ここからは、虚心坦懐、本音を言わせてもらう。 文化乞食め。アホか。 新本だった本が古本だ。そもそも新本出な…

武富士の闇を暴く

[rakuten:book:11149679:detail] 扉絵があったので楽天で紹介してみた。 この本を紹介したのは、2010年9月28日に大手消費者金融の武富士が会社更生法を申請し、事実上の倒産をしたことに些か感じ入るものがあり、メモ的に書いておこうと思ったからである。目…

はじめてのニーチェ

はじめてのニーチェ (1時間で読める超入門シリーズ)作者: 適菜収出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2010/06/08メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (4件) を見る 久しぶりの読書ブログで、何を題材にするか迷ったが、適菜収氏のニ…

スガモ尋問調書

スガモ 尋問調書作者: ジョン・G.ルース,John G. Roos,山田寛出版社/メーカー: 読売新聞社発売日: 1995/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る この本は、極東国際軍事裁判(東京裁判)のアメリカ側の記録に基づいて、東条英機、広田弘毅、板…

石原莞爾のヨーロッパ体験

石原莞爾のヨーロッパ体験作者: 伊藤嘉啓出版社/メーカー: 芙蓉書房出版発売日: 2009/06メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見る 今回から体裁を変えて、最初にアマゾンの紹介をもってくることにしました。書肆情報をわざわざ書く…

そろそろといいつつ

大分たっちゃいましたね。 本はよむんですが、愛着が薄くなったわけでもないんですが、感想には結実しないんですね。 無理に書くと馬鹿馬鹿しいものになるし、書きたい本しかだめなんですよねえ。 あ、あれですね。 西島大介のマンガいくばくかと、「石原莞…

そろそろまた書きます(随想)

本当におひさしぶりです。 この日記は、気にはなってもなかなかかけない場所です。 一冊読みきった本で、肯定的否定的にかかわらず、感想を書くに値すると思った本についてだけ書く、と言うことにしていますので、生活の中で、仕事の中で、息抜きと情報収集…

自分のなかに歴史を読む

お久しぶりです。 書評を書けない日々が続きました。読書が断片的になっていたのです。勿論、断片的な読書が悪いわけではありません。それは生きてゆくうえで、必要な様式です。 感想が持ちにくい読書もまた然りです。それもまた人生に欠くべからざる、ある…

読書はしていますが・・・。(雑感)

仕事の読書も多いし、趣味でも読むのですが、入れこんでしっかりと感想を書ける本に当たれていません。 コミックも面白い、と感じるところまでは行くのですが、感想を書こうとすると萎える・・・。 そんなこんなで暑い夏が過ぎました。 ウィトゲンシュタインへ…

FLIP-FLAP

退院後行政書士開業その他にかまけていたら放置していました。すみません。 ふらっと買ったコミックを紹介します。 講談社・アフタヌーンKC。 作者 とよ田みのる この作品はピンボールものです。好き嫌いがはっきり分かれる内容だと思います。私はどちらかと…

荘子 内篇

入院中です。もっと本が読めるかと思いきや、ネットで時間がつぶれており、これは結局、頭の衰え、疲れなのだな、と思いました。思考や思弁よりも、情報を軽く流したい気持ちが自分の中にあるのでしょう。 とまれ、そんな入院生活の中、ぽつぽつと寝る前に読…

(随想)何故私は読書日記を付けているのだろう?

お久しぶりに随想を書きます。 読書日記を何故私は付けはじめたのだろう? 付けはじめたときは、あまりその理由が自分では分かっていなかった。何となくが事実である。 だが、事実の裏には常に事実があり、不意に駒田信二氏の「論語 聖人の虚像と実像」(岩…

びんぼう自慢

古今亭志ん生師匠の落語を聞いて、読みたくなって買いました。 ちくま文庫。 筑摩書房って、何げに落語関係に力入れてますね。古書の検索とかでよく名前が出てきます。 落語は私は素人です。笑点をみて笑ったり、その程度です。寄席に行って、高座を直接みた…

貨幣の思想史 (補論)

先日の「貨幣の思想史」への論が、やや私的思いに重く、言うべき事をいくつか落とした感じがしましたので、後書き部分についてのみ、補います。 結論的に言えば、著者は、貨幣の思想史について、貨幣がどのような存在に置き換わってゆくかの評価を故意に落と…

貨幣の思想史

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 ここは廃屋ではありませんので(爆 いろいろ読んでいたのですが、自分の中で熟するモノがないというか、おもしろく、追い求めたくなる読後感のある哲学書のたぐい(スピノザ・ヴィトゲンシュ…

犯罪学入門

もう来ました。寒い、寒い冬が。 イヤ、季刊更新と化していますな(遠い目 犯罪学入門、講談社現代新書でございます。 著者は鮎川潤先生。私、初見の著者です。刑事政策の先生ですね。 内容は、丁寧というか、手堅いです。 実例重視で、新奇を追わず、典型例…

法哲学入門

いや、夏が過ぎ去りました。あつい暑い夏が。(もう言い訳もしない) 講談社学術文庫です。 著者はケルゼン研究の専門家、長尾先生です。 法哲学というのは、法律を「実用知識」として関わっている人間はあまり近づきません。もちろん煩瑣であり、余裕がない…

東のエデン

大変お久しぶりの更新です。失礼いたしました。 本は読んではいるのですが、どうも心は庭弄りに向かっており、うららかな中にも、茫漠たる時が流れています。 簡単にいうと、脳みそつるつるです。何を読んでも上滑りする反面、葛藤や問題意識も浅く、「不幸…

つっこみ力

「反社会学講座」で「常識」を滅多切りにして笑い飛ばしたパオロ・マッツァリーノ氏の怪作またも登場。(べたな紹介) おもしろいです。反社会学講座よりもボルテージが上がった感があります。二番煎じ?いえいえ、そんなことはありません。本書は抽象的で思…

イワンのばか

何故かトルストイのこの子ども向け(と言うより彼の頭の中では民衆「啓蒙」用)民話を読みふけってしまった。 私は高校生の頃から愛読しているのですが、大学生の頃に、「光ある内に光の中を歩め」特に強く影響を受けました。キリスト教の信仰を受け入れよう…

ごあいさつ:2007年の読書

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願い申し上げます。 2007年、私の読書の傾向は大きく法律書と歴史書に傾くと思われます。(実はマンガに傾く・・・それでいいのか!!) 私は知りたい故に知りたい、「大脳新皮質の情動」としての教養主義に…

昭和憲兵史

みすず書房。大谷敬二郎という旧軍の憲兵大佐の著書です。 この人の文庫「憲兵」が面白かったので思いきって古本屋で買いました。絶版してるので仕方がないのですが、4000円くらいしたので財布にアイタタです。amazonをみると12000円もしてい…

アウシュヴィッツ収容所

講談社学術文庫。 著者はルドルフ・ヘス。と、いっても副総統のヘス(HESS)ではなく、別人。(HOESSとつづる。オーウムラウトの出し方が分らないのでoeとしておきます。) 著者はアウシュヴィッツ収容所の所長を務めたSS隊長団(将校)の一員です。まさに虐殺…

沢木興道聞き書き―ある禅者の生涯

禅者沢木興道師の子供時代から駒澤大学の先生になるまでの、エピソードの聞き書きを酒井得元師がまとめたもの。 講談社学術文庫。 学術と言うよりは、宗教書である。 内容は堅苦しくなく実に面白い。 面白くていて、それでいて宗教書である。 禅者は自力解脱…

今村均回顧録

今村均について少し知りたくなり、文庫を読み始めたら、興味と疑問が次々と湧き、ついに回顧録を読破してしまった。 いい読書経験だった。回顧録というジャンル自体ほとんど興味がなかったし、主観的な主張を容喙して頭に自分なりの理解を得ると言う作業は煩…